【前編】「鉄輪温泉」散策。ディープな温泉街の魅力を探る

2024/06/09

# 別府市

別府八湯のひとつである「鉄輪温泉」。その歴史は古く、700年以上前の鎌倉時代の僧侶「一遍上人(いっぺんしょうにん)」が開祖といわれています。

さらに江戸時代には湯治場として栄え、別府の温泉文化や観光の場として発展を遂げてきました。

 

たなびく湯けむりがモクモクとたち込めるこの地域一帯には、数々の共同浴場や商店、レトロな街並みの雰囲気が人々を魅了します。そんなディープな魅力あふれる鉄輪温泉を、じっくりと散策してきました。

 

足岩盤浴のある公園!湯の街ならではの「大谷公園」

 

鉄輪温泉(前編)02

 

最初に訪れたのは、「大谷公園」。浄土真宗の法主であり、シルクロードの発掘調査を行ったといわれる冒険家「大谷光端」の偉業を記念して作られた公園です。さすが鉄輪、公園にも湧きたつ湯けむりが!温泉地の心地よい雰囲気を誘います。

 

鉄輪温泉(前編)03

 

さらに、何やら気になる小屋のようなところがあるので行ってみると「足岩盤浴」が。

温泉の熱を利用した足の岩盤浴は、靴を脱いで手軽に、しかも無料で楽しめます。

けっこう熱めでしっかり熱を感じることのできる足岩盤浴。こんな場所が公園にあるのも、鉄輪ならではですね。

 

温泉地に現代アートが出現!?

 

鉄輪温泉(前編)04

 

さらに大谷公園の敷地で発見したのが現代アート。これは2024年3月に設置されたばかりの「植物園型」の作品で、ドイツを拠点に活躍されているアーティスト・栗林隆さんが手掛けたものなのだとか。温泉地の風情と自然に溶け合いつつも、個性と存在感たっぷりな作品は、鉄輪散策の新たなスポットになりそうですね。

 

ちょうど訪れたときは桜の時期で、湯けむりと桜の花びらとのコンビネーションがまたいっそう、作品の魅力を引き立てていました。

 

点在する共同浴場を「はしご湯」して思う存分堪能しよう

 

鉄輪温泉(前編)05

 

大谷公園を後にし、「谷の湯通り」と呼ばれる坂を下っていくところにあったのが「谷の湯」です。その名の通り、ちょっと谷のようになった造りが面白い共同浴場。年季の入った佇まいが何とも歴史を感じますが、それもそのはず、なんと天保時代から続くという名湯。浴室内には不動明王が祀られているのが特徴で、朝早くから湯治客や地元の人が足を運んでいました。

 

鉄輪温泉(前編)06

 

「谷の湯」からさらにすすんでいくと、「地獄原温泉」という温泉も。入口ではお地蔵さんが迎えてくれ、さい銭箱に入湯料を入れていざ入浴!やさしい肌触りのナトリウム塩化物泉は、つかるだけで美肌になれそうな心地よさ。名前こそ「地獄」とありますが、極楽気分を味わえるお湯ですね。

 

このように鉄輪には、100円〜300円とかなり手ごろなお値段で楽しめる共同浴場がたくさんあります。長湯はせず、いくつかはしごして楽しんでみるのもいいですね。

 

至るところに「これぞ温泉天国」的な見どころが!

 

鉄輪温泉(前編)07

 

歩いていると珍しいものが目に飛び込んできました。これは、「竹製温泉冷却装置」と呼ばれるもの。100℃近い高温の温泉を天然の素材だけで適温に冷却できるという、画期的な装置なのだとか。別府温泉の中でも鉄輪温泉にしかない、画期的な装置です。

 

 

まだまだ語りつくせぬ鉄輪温泉の魅力は、【後編】へと続きます!

 


 

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