慈愛に満ちた表情に癒される、国宝「臼杵石仏」

2021/06/13

# 臼杵市

■岩窟に刻まれた61体ある全ての磨崖仏が国宝に指定!

 

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仏教文化が盛んだった豊後の国で、その信仰心の深さを感じることができるスポットがあります。それが、臼杵を代表する観光名所、国宝・臼杵石仏(磨崖仏)です。

 

石仏の里と名がつく深田エリアには、凝灰岩の岩窟に刻まれた磨崖仏が数多く存在しています。

平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫られたであろうと言われているのですが、実はいつ誰がどのような目的で作ったのかは分かっていないという、謎多き遺産です。

ただ地元に古くから伝わる「真名野長者伝説(炭焼き小五郎伝説)」によれば、長者が亡くなった娘の菩堤を弔うために彫らせたと言われているそうですよ。

 

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臼杵石仏といっても、石仏は一つではなく、ホキ石仏第1群(堂ヶ迫石仏)、ホキ石仏第2群、山王山石仏、古園石仏の4群に分かれています。

規模の大きさと数の多さ、また彫刻の美しさから平成7年に磨崖仏としては全国初となる59体が国宝に指定されました。その後、平成29年に古園石仏群の入り口にある2体の金剛力士像も追加で指定され、現在は61体の磨崖仏が国宝となっています。

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■自然豊かなコースに4つの石仏群が!

さて早速入場料を支払い、石仏のもとへ!

1周約800mのコースに4つの石仏群を見ることができるようになっています。

このような緑に囲まれたコースを歩き始めると、

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まず最初に迎えてくれたのが、ホキ石仏第二群です(ホキとはがけという意味の地名だそうです)。

九品の弥陀像(くぽんのみだぞう)という比較的小さな9体の阿弥陀如来像が刻まれています。

風化による損傷が激しいものもありますが、中央の一尊は彩色も見て取れます。

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九品弥陀像の隣にあるのは阿弥陀三尊像。どっしりと構える姿は迫力があり、細部まで丁寧に彫られた見事な彫刻技術も圧巻です。

 

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続いて階段を登った先に現れたのは、ホキ石仏第一群。鮮やかな色彩が1000年経った今もなお残る地蔵十王像や、平安末期頃の作品である如来三尊像が刻まれています。

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3つ目は、山王山石仏。

3体の石仏があり、中央には穏やかな表情を浮かべている如来座像を据えています。仏像の顔は輪郭が丸く童顔。純真無垢な可愛らしい顔が特徴の石仏は、「隠れ地蔵」という通称でも親しまれています。

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石仏群の最後は臼杵石仏の中心的存在である「古園石仏」。中央の大日如来像は、銘菓・臼杵せんべいにも描かれているため、「見たことある」という人も多いのではないでしょうか?

 

大日如来は切れ長の伏し目に紅をさした唇に端正な顔、その素晴らしい表情は日本でも有数の美しさと称賛を受けています。

数百年もの間、大日如来の頭部は崖から離れた状態で安置されていましたが、平成5年に復元されて今の姿になりました。

 

また石仏群の近くには、多言語音声ガイドを聞くことができるガイドボックスがあるので、ぜひ聞いてみてください。

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■石仏公園に咲く四季の花々やお祭りも魅力

臼杵石仏のそばにある石仏公園では、季節ごとに美しい花が咲き誇ります。春になると鮮やかなピンクの芝桜の絨毯が広がり、7月頃からは、公園内にある蓮畑で美しい蓮が満開になります。この時期には「蓮まつり」が、8月の最終週には「国宝臼杵石仏火まつり」も開催されますので、ぜひチェックしてみてください。

秋には紅葉やコスモスなど、四季を通じて楽しむことができる臼杵石仏と石仏公園。

悠久の歴史と美しい自然を楽しみに訪れてみてください。

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■臼杵石仏

臼杵市深田804-1

T E L:0972-65-3300

営:6:00〜19:00(10月〜3月までは〜18:00)

料:550円

 


 

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