国見から発信する文化とアートをゆっくり楽しめるギャラリー「涛音寮」
六郷満山文化が今もなお受け継がれ歴史と文化が息づく国東市。豊かな山々や美しく広がる海に包まれた、静かな国東半島の最北端の国見町伊美といえば、姫島行きのフェリー乗り場がある地域でもあります。
今回訪れたのは、その伊美港からほど近い場所にある「涛音寮(とういんりょう)」。さて、一体どんなところなのか。ご紹介しましょう。
築140年以上。城郭づくりの家屋が風情あるギャラリー
静かな国見町の一角でひときわ目を引くお城のような外観。「涛音寮」は、今から140年以上前の明治時代に、造り酒屋の主人であった「重光銀九郎」が、天守閣のような城造りの木造3階建ての建物を築きました。静かな国見町の一角でひときわ目を引きます。
当時、地域でも名高い造り酒屋であり、涛音寮の前身である「橋本屋の三階屋(さんがいや)」として栄えたと言われています。
昭和初期まで続いた造り酒屋から時を経て、1997年にギャラリー「涛音寮」が誕生。代表・館長である和田木乃実さんが、結婚を機に義祖父から表具師としての技術を学び、掛け軸や屏風、衝立などの修復や修理の技を習得。さらにその技術をもとに、着物や古い布を生かしアート的な視点で古い物の良さや美しさを伝える「創作屏風」なども手がけています。
落ち着いた歴史を感じる空間には、和田さんが作った屏風や掛け軸、小物などの作品が並んでいます。独自の手法で作られる作品は、和田さんの「古いものの美しさをいつまでも残していきたい」という想いが感じられる独創的なものも多く、魅了されます。
館内には他にも、国見町在住のアーティストの作品をはじめ、県内外の作家の作品も並んでいます。実は国見町には、移住し作家活動を行う作家が多い町。それぞれに個性豊かな作品を見ることのできる貴重な場所としても利用されています。
国東名物「タコ飯」や、味わい深いコーヒーが人気の茶房「さんがいや」
涛音寮の館内には、茶房「さんがいや」が併設されています。
落ち着いた佇まいの日本家屋では、国見で採れたタコを使った、名物の「たこめし御膳」や、茶せんであわ立てたオリジナルのコーヒーを抹茶椀でいただく珍しい「野点(のだて)珈琲」が人気。その他にも、あんみつやケーキなどカフェメニューもあるので、静かで落ち着いた雰囲気の縁側や茶室などで、美しい庭園や数々のアート作品を鑑賞しながら、ゆっくりと食事やお茶を楽しむことができます。
歴史ある佇まいのなかで、国東から発信するアートや文化、そしてグルメをのんびりと楽しめる涛音寮。休日のドライブ途中に、おすすめの場所なのでぜひ足を伸ばして訪れてみて。
■涛音寮(とういんりょう)
国東市国見町伊美2017
https://www.touinryou-sangaiya.com/
涛音寮もある「国東市」で賃貸物件をお探しの方はコチラ
▼他の種別の賃貸物件を探す