巨大な切り株が存在感たっぷり。豊かな森に囲まれた神社
由布院駅や金鱗湖から徒歩で約15分。多くの観光客でにぎわう由布院の目抜き通りから少し離れた、静かな場所にある「宇奈岐日女(うなぎひめ)神社」。日本神話に登場する神である「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」をはじめとする六柱を祭神とする神社で、「六所宮(ろくしょぐう)」とも呼ばれています。
その歴史は古く、「日本武尊(やまとたけるのみこと)」の父親である「景行天皇」が九州の西の敵へ攻め討つ際、祭を営んだという歴史も残されています。
珍しい「宇奈岐日女(うなぎひめ)」という名前は、由布院が弥生時代以来の遺跡をもつ沼地だったところ、この地域で田畑を切り開く際に人々は治水に頭を悩ませていたため、「鰻(ウナギ)」を沼の精霊として祀ったことが由来といわれています。
以降、古くから農業の神や水神さまとして親しまれ、由布院の守護神として崇められているそうです。
さらに本殿に向かって進んでいくと何やら大きな切り株が! 「この切り株はいったい何!?」と、その大きさと存在感に圧倒されます。実はこの切り株、平成3年の台風19号で境内や参道に倒れた杉の大木の一部なのだとか。最長55m、周囲9m以上、樹齢600年を越える大杉がいくつかあり、その一部をご神木として飾っているそうなのです。こんな巨木も倒れた台風、すさまじいものだったのでしょうね。
長きにわたり、由布院の人々を見守ってきた神社は、周囲の豊かな自然とともに歴史を刻んできたことを感じさせてくれます。
拝殿は、小さな石橋を渡るとたどり着きます。周囲をお堀に囲まれた落ち着いたたたずまい。森のパワーを感じますね。
現在も地元の人の参拝スポットとしてはもちろん、「縁結びの神」としても知られ、多くの観光客も訪れる場所となっているほか、由布院名物の「辻馬車」の停留所にもなっており、にぎやかな観光の中心地とはまた違った、厳かで落ち着いた由布院の魅力をゆっくりと堪能できます。
神社の目の前の小さな茶房で、ひと休み
宇奈岐日女神社の入口の目の前に、何やら気になるお茶屋さん「茶房 月東」というお店を発見したので、散策の途中の休憩がてら立ち寄ってみました。
店内ではコーヒーや紅茶などのメニューのほか、大分の郷土料理の「だんご汁」などもいただけ、ホッとひと息つくのにぴったりの場所です。
神社をゆっくりと散策しながら古の時の流れに思いを馳せ、お茶屋でくつろぎ、静かに由布院の魅力を感じてみてはいかがでしょうか?
■宇奈岐日女(うなぎひめ)神社
湯布院町大字川上字六所2220番地
■茶房 月東
湯布院町川南245
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