美しい藤の花の名所。歴史深き大社「西寒多神社」
大分市内中心部から車で約30分。住宅街をすすんでいくと静かに流れる寒田川沿いにあるのが、豊後一之宮「西寒多神社」です。
旧国幣中社でもあるこの神社は、4世紀後半に日本の第14代天皇・仲哀天皇の皇后だった神功皇后が、三韓征伐からの帰りに西寒田山(現在の本宮山)を通った際、臨幸の証として白い1本の白旗を建てて帰ったところ人々がそれを敬い、聖地としてあがめるようになったことが始まりといわれています。
その後、応神天皇九年(278年)に、武内宿禰が豊後国に下向し、西寒田山に宮殿を建立。応永15年(1408年)には、大友十代親世公が、社殿を今の場所に移したといわれ、歴史的な国司や武将の尊崇が厚い神社として知られ、県内では宇佐神宮につぐ、由緒ある神社としても有名です。
神社入口そばの駐車場に着くと、まず目に入ってくるのが「万年橋」です。
この橋は文久2年(1862年)に、延岡藩領だった寒田村の庄屋たちにより掛けられた全長22メートルほどの石橋。キレイな曲線を描く石橋は、昭和55年(1980年)に大分県の有形文化財にも指定されています。小ぶりな石橋は川や周囲の山々とも調和し、自然の風景になじんでいます。
橋を渡りさらに歩いていくと、正面に拝殿が見えてきます。
周囲の森に包まれるように佇み、狛犬の左右に廻廊があります。拝殿には菊の紋章が入った布がかけられていますが、この紋章は西寒多神社が一宮であり、応神天皇などを祀っている証なのだそうです。
華美な装飾のない、落ち着いた趣の拝殿前で手をあわせれば、心身ともに清々しい気持ちになります。
拝殿の西側にある「神庫」は「入母屋校倉造り」が特徴の、珍しい高床式の建物。先人の知恵と技術の素晴らしさを感じます。明治19年(1886年)に改築され、大分市の有形文化財に指定されている貴重なものです。
また、西寒多神社の見どころといえば、「藤棚」です。毎年4月頃には、長さ20〜90cmにも垂れ下がった紫色の鮮やかな藤の花が見事に咲き誇り、毎年この美しさを目当てに多くの人が訪れます。開花にあわせて夜間にはライトアップも行われ、幻想的な藤の花の世界は、一見の価値ありです。毎年5月には「藤まつり」も開催されています。
お正月をはじめ初宮参り、七五三、成人式など人生の様々な節目にも、アクセスがよく立ち寄りやすい西寒多神社。由緒ある神社へ、散策がてらぜひ出かけてみてください。
■西寒多神社(ささむたじんじゃ)
大分県大分市寒田1644番地
西寒多神社もある「大分市」で賃貸物件をお探しの方はコチラ
▼他の種別の賃貸物件を探す