藩主の休息所として活用された「磯矢邸」
どの部屋からもみることができる美しい庭園が魅力
江戸時代、「北台家老丁」と呼ばれていた北台武家屋敷群の一番端にあるのが、「磯矢邸」。格式高い武家屋敷の
大原邸や能見邸などと並んで建つこの邸宅は、文化13年(1816年)に建築されたと言われています。
江戸時代に残された古文書「居宅考」によると、宝暦(1751年〜1763年)頃は安西源兵衛という武士の
居宅でした。
しかし、寛政の大火(1800年)後は、藩主の休憩所である御用屋敷「楽寿亭(らくじゅてい)」の一部に
組み込まれ、活用されていたとされています。
「楽寿亭」として使用されていたのは3部屋だけだったそうですが、屋敷中のどの部屋からも松竹梅を
眺めることのできる庭が設けられているなど、どこにいても癒しの時間を感じることができる、特別な造りと
なっているのです。家中で四季の移ろいを感じられる計算尽くされた設計にされているなんて、とても贅沢で
素敵ですよね!春には豊後梅が綺麗に咲くそうです!
「楽寿亭」は文政7年(1824年)に廃止となりますが、その後武家屋敷となり、明治初年の「藩士住居地図」や
加藤家寄贈分書類の調査から、明治時代には200石の武士、次席家老の加藤与五右衛門の屋敷として
使われていたことがわかっています。
明治時代、加藤与五右衛門が暮らしていた頃には増改築を繰り返しており、現在の形となりました。
大正5年(1916年)には磯矢氏がこの邸宅を買い取り、平成6年(1994年)に杵築市に寄贈され、
一般公開されています。
邸宅はどの部屋からも見ることができる美しい庭園も見どころですが、賊に侵入された時に
逃走しやすいように作られている間取りや、四畳半のお茶室、来客を心から歓迎する意味がこめられた
屋根瓦の牡丹の花など、質素で落ち着いた雰囲気のなかにいくつものこだわりが隠されています。
一つひとつの部屋をゆっくりと見て、当時に思いを馳せてみてください。
敷地内には美術館も!
また、敷地内には「杵築市栗原克実美術館」が設置されています。
栗原克実氏は、千葉県出身の水墨画家。内閣総理大臣賞や、国際文化交流功労特別賞などを受賞、
国画水墨院名誉顧問などを務めた水墨画の巨匠とも言える人物です。
その栗原克実から寄贈されたという貴重な水墨画の数々が、土蔵を改装して作られた美術館内に
展示されており、磯矢邸の利用者はこちらも見学することが可能です。
栗原克実氏が描いた美しい水墨画の世界をぜひお楽しみください。
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