九州最古の醤油味噌商「カニ醤油」
420年以上前に創業した老舗企業
臼杵市は古くから発酵・醸造文化が根付く町。江戸時代から味噌や醤油、酒といった醸造業が発展してきました。
その発展の一翼を担ってきた企業が「カニ醤油」です。
「カニ醤油」が店を構えるのは、戦国時代から続く市の目抜き通り商店街「八町大路」です。風情ある建物が並ぶ商店街のちょうど真ん中にある「カニ醤油」は、臼杵市の三大醤油メーカーの一つであり、慶長5年(1600年)に創業しました。醤油味噌製造業の中では九州で最も古い歴史を持つ老舗企業です。
その歴史は慶長4年(1599年)に遡ります。
美濃の藩主であった稲葉貞通が臼杵に移封される1年ほど前に、家臣の可兒孫右衛門が臼杵が安全な場所であるかを確認するために入国してきました。1年後の慶長5年(1600年)、藩主のお供として臼杵にやってきた可兒孫右衛門の息子・可兒傳蔵(でんぞう)とともに、現在の「カニ醤油」がある場所に「 鑰屋(かぎや)」を創業したのが始まりと言われています。
「 鑰屋(かぎや)」は、酒、味噌、醤油のほか、両替商など手広い商いを行いながら繁栄を続け、420年以上同じ場所、同じ建物で醤油味噌の製造販売を続けてきました。
店舗兼母屋の建物は1877年に建築された平入町家となっており、正面が6間半、奥行5間半、建築面積は193㎡です。1階が土間床の店舗となっており、2階を居室とする大規模な商家の建物です。
大正時代の後期に改修されていますが、壁面が黒く塗られているのは、太平洋戦争中に米軍機B29から発見されるのを防ぐためであったと伝えられており、かつての面影を随所に感じることができます。
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創業から今に至るまで代々世襲されている「カニ醤油」。現在は12代目の可兒さんが変わらず醤油と味噌を作り、販売を行っています。
「うすきみそ」として親しまれている味噌は約10種類。赤・白・合わせの定番のものに加え、粒のない滑らかな麦味噌や、米と麦の無添加合わせ味噌、はかり味噌にインスタント味噌に加え、30分で簡単に味噌を手作りすることができる「おうちであわせ味噌キット」などさまざまな商品が店頭に並んでいます。
「カニしょうゆ」として親しまれる醤油は、濃口・薄口・おさしみ用などこちらも10種類以上がラインナップ。甘口のものから辛口のものまで好みにあった醤油に出合うことができます。サイズも大中小、さまざまなものが用意されているので、家庭に合ったものが見つかると評判です。
その他、出汁や麹、甘酒などの商品が販売されていますが、街歩きをしている方に人気なのが「みそソフトクリーム」。
バニラソフトに味噌のサクサククランチと甘じょっぱい味噌ソースをトッピングしたここだけの逸品は必食です!
さらに併設のギャラリーカフェではランチや甘味も楽しむことができますので、まち歩きの途中に立ち寄ってみてください。
■カニ醤油
大分県臼杵市臼杵218
TEL:0972-63-1177
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